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初歩的な仕込み1〜出力編〜

いよいよPAっぽい作業になってくるよ。重たいもん触るから腰痛持ちの人は覚悟して。

GEQをつなぐ

必要な機材に入れませんでしたが、現場ではハウリング抑制のためにGEQを入れる事がほとんどですので、ここで入れておきます。詳しくはこのページこのページを見てください。
ホームオーディオで言い換えれば、プリアンプをEQにつなぐ作業です。実際、ミキサーのポジションというのはプリアンプのそれによく似ています。


ミキサーにはステレオ出力以外の出力端子がたくさんあります。ここではステレオ出力のみに注目し、XLRジャックで出ているL/Rの出力を、GEQの入力に接続します。

ミキサーまでは『右・左』というステレオの概念がありますが、そこから先の機材には L/R なんて書き方はしてありません。CH1/CH2 または CH-A/CH-Bという表記になっています。

なんでそうなってるかというと、必ずしもパワーアンプをステレオで使うとは限らないからです。たとえば、CH-Aをボーカルへのモニタ、CH-Bをドラマーへのモニタ、なんて使い方もあるわけで。

これをステレオで使う場合、慣例的に左をCH1(A)、右をCH2(B)にすることが多いようですので、この図でもそのようにつないでみました。

ミキサーにもEQにも、XLRジャックとホーンジャックが出ています。ここはXLRで統一して接続するようにしましょう。なんといっても安定感抜群なバランス伝送ですし、XLRコネクタはその構造上、接触不良が発生しにくいのです。

パワーアンプをつなぐ

ホームオーディオで言えば、EQとパワーアンプをつなぐ作業だね。ってそのまんまか。


GEQのOUTPUTからパワーアンプのINPUTに接続します。つなぎ方自体何も難しいことはないけど、左=CH-1(A)、右=CH-2(B)、という関係を常に意識しておいてくれ。

最近のパワーアンプは、サブウーハへの出力を持っていたり、リミッターを内蔵していたりして、入出力端子や設定用のトリマが増える傾向にあります。いろんなものにだまされないようにしようね。基本的に、使わないモノは触らない、つながない、という考え方でOK。詳しくは説明書参照。

ひとつだけ。
パワーアンプの多くが2つの動作モードを持っています。『ステレオ』と『ブリッジ』です。機種によっては『(他の何か)』と『ブリッジ』となっているものもあります。小さなスイッチで切り替えるようになっています。
ここでは『ステレオ』、少なくとも『ブリッジ』ではない方にしておきましょう。

ステレオモードでは、CH-1(A)に入力された信号がそのまま増幅されてCH-1(A)のスピーカ端子に出力されます。もう片チャネルも一緒。

一方のブリッジモードではBTL動作となり、(多くは)CH-1(A)に入力された信号が内部でCH-1(A)とCH-2(B)に分けられ、スピーカ端子のCH-1(A)+とCH-2(B)+に出力されます。つまりモノラルアンプとして動作し、出力は理論上2倍になります。ただしスピーカの定格インピーダンスもおおむね倍の値になります。
アンプによっては、ブリッジモードのことをモノラルモードと表記しているモノもあるようです。説明書等をよく確認してください。

このサイトではブリッジモードを扱いません。めんどくさいんでごめんね。

スピーカをつなぐ

淡々と書いてきましたがいよいよ佳境です。
スピーカとパワーアンプの接続って、ケーブル選定がめんどくさいのよね。先バラとスピコンとホーンがごちゃごちゃ混在してて、手持ちのスピーカケーブルが他のPA屋さんで使えるということがない。
キャノンコネクタ最強(嘘)説もあって、実は私もキャノンコネクタを使ったスピーカケーブルを作って常用しています。これまた音響屋さんによってピンアサインがまちまちでさ。
ことスピーカケーブルについては、俺様専用がまかり通ってるってのが現状だな。

でも、スピコンが出てきてからは、世の中の流れがスピコンに移行しつつあります。でもスピーカの方がホーンジャックしかついてなかったり。

なので、スピーカケーブルは自分の環境に合わせて自作するのが一番早かったりします。
しかしそれを言ってたら説明を始められないので、ここではスピコンで統一しますね。


まずパワーアンプのCH-1(A)の出力から、左に設置したスピーカに接続します。

スピーカの裏には端子が2つあるけど、まさかと思うけどアンプの出力をここに1本ずつつなぐんじゃないぞ。スピーカ背面の端子のどちらか好きな方につなげばOK。どうなっているかっていうと、この2つの端子は並列になっていて、いざって時は空いてる方の端子からケーブルを出してもう1本のスピーカを増設できるんだ。
つまり、スピーカの並列接続用の端子ってことだ。

でもせいぜい2本を並列につなぐのが限界。あまりやるとスピーカ全体のインピーダンスが下がって、全体の出力が上がるのはいいんだけどアンプ内での熱損失も増えてアンプを焼損しちゃうんだ。詳しくは このページ

上の図ではCH-1(A)のスピーカしかつながなかったけど、同じようにしてCH-2(B)の出力を右側に設置したスピーカにつばげば完成です。

スピコンは、はまるように差し込んでから、固定されたって感触があるまで右に少しひねります。外す時は、少し押し込みながら左回し。

ひとくちにスピコンと言っても、用途によってコネクタの内部結線が違うモノがあります。スピコンケーブルとして普通に売られているモノはたいていフルレンジ用の結線になっていますが、たまに違うのがあるから(違うのを自作する人もいるから)、念のため注意しておきましょう。

今回の説明ではパワーアンプもスピーカもスピコンというパターンでしたが、先にも書いたようにいろんなパターンが考えられます。半田ごてを握れる人なら自作の方がいいかもしれないのですが、自信のない方は、手持ち機材の仕様をよく調べて買いましょう。
自作する人は、逆相にならんように気をつけてね。スピーカ結線の+−が逆になってるのを逆相と言いますが、左右で位相が逆だと気持ち悪いの何のって。左右とも逆相だと、一生気づかないかも知れないけど。

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スピーカケーブルも結構長さが必要です。コネクタ仕様と合わせてよく検討しましょう。


仕込みが済んだら音を出してみましょう。



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